- 不意に手先をぶつけてしまい、動かすと痛みを感じる。
- 第一関節が曲がらなくなり、腫れも強い。
- テーピングやサポーターで固定をしていたが、あまり変化を感じない
- 痛みはなくなったが、指が伸ばせない。
- 安静にして湿布を張っているが、内出血が出てきて不安。
突き指とは
野球やバスケット、ドッチボールなどの球技により、指の先から手首方向に衝撃が入ることで、爪の周囲にある腱を損傷し、DIP関節(第一関節)を完全に伸ばすことができなくなります。
腱の炎症だけで済む場合もありますが、断裂や剥離骨折も起こります。
ただの突き指と軽視していると、変形が残ったり、拘縮が起こり取り返しの付けないことになるケースもあり、素人判断だけでは危険な病症です。
指の構造
指は母指で2個、その他は3個の骨が連結することで、細かいものをつまんだり、荷物を持ったり、多様な動きを行います。
多様な動きを要求される関節ですので、筋肉や腱、靭帯も無数に張り巡らされています。
指の関節の靭帯はグーパー関係なく緊張して、指の安定性を高めていますが、MP関節(第三関節)は、パーの状態では緊張せず緩んでいます。
痛みの部位
殆どの場合がDIP関節(第一関節)部に動作痛を感じます。
突き具合によってはPIP関節(第二関節)に痛みを感じることもあり、腫れや圧痛、内出血を伴うケースもあります。
意外に多い間違った突き指処置
「突いたら引っ張れ」一度は聞いたことがあるかもしれません。
実は引っ張る行為、むやみに行うと病症が進行し、手術が必要になる場合もあります。
関節部の腱の炎症が引っ張ることで腱断裂に悪化したり、剥離骨折が引っ張ることで関節脱臼を併発したりします。
後遺症により指が伸びない場合も多いので、まずは整形外科や整骨院で現状把握を行うことをおすすめします。
今すぐ行う対処方法への迷い
「突き指だからテーピングでも巻いて安静にしておこう」これも1つの改善方法です。
ただ、本当に固定しているだけで元通りの状態まで改善するのか?一度考えてみる時間を取っていただいてもいいかもしれません。
靭帯の断裂や剥離骨折は、突き指を起こすと全員がなるのではありませんが、気楽に考えて後々動かない状態や指が完全に伸びないことを悲観するのであれば、しっかり施術することが大切です。
特に対処方法が分からない方、何度も突き指を行っている方は状況把握、適切な処置・施術を行い、再発の防止に努めることを望みます。
当院でのアプローチ
突き指の場合、痛みや動作、腫れが診断ポイントになりますが、当院ではエコー(超音波画像診断装置)を使用し、関節内部の状態を確認します。
なぜ、画像解析をするのかといいますと、指の様な細かな骨は剥離や部分断裂も細かく判別が難しいところでもあります。
レントゲンを撮って異常がないと言われた方の中にも、剥離骨折をしていたケースもあります。これは誤診ではなく、細かい場所のために時間経過しないと映らないこともあるのです。
画像や触診で状況がしっかり把握できれば関節の安定性を戻していきます。
殆どの突き指は関節軸のズレにより可動範囲が少なくなっているので、軸の安定性を増す施術を行います。これは剥離骨折や靭帯断裂があったとしても行います。
指の関節は無数にありますので、損傷した部分以外の関節まで歪み固まるケースもありますので、肘関節まで調整していきます。
※靭帯断裂や剥離骨折、脱臼があった場合、整形外科受診を希望する方には1度目の施術後に紹介状を記載しますので、提携している病院へ受診してください。
過去に突き指をしていて、関節が完全に伸びなくなっている場合でも関節の安定性を高めると伸びるようにことが多く、諦めて放っておくにはもったいない部位です。
以上、突き指・槌指・マレットフィンガーについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。