肩関節部疾患

四十肩・五十肩

五十肩は肩関節周囲炎と同義で用いられます。

定義は「原因が認めにくい」「肩関節を中心に痛みがある」「肩関節の運動制限」が該当するものであり、非常に広域な疾患名です。

「Q:あなたどこに住んでるの」「A:兵庫県」って答えるぐらい広域です。


原因がありすぎる肩関節

原因が認めにくい肩関節の痛みが四十肩・五十肩だと定義されてますが、原因が認めにくい=画像判断が出来ない場合です。

画像上で確認できる肩関節疾患は「腱板断裂」「石灰性腱板炎」「変形性肩関節症」「変形性肩鎖関節症」「肩峰下インピンジメント症候群」「肩峰下滑液包炎・腱板炎」「上腕二頭筋長頭腱炎」などです。

これらはは「加齢(細胞の水分含有量不足)で起こる疾患」「放熱の影響で起こる疾患」「可動範囲が減少することで起こる疾患」「金属疲労現象で起こる疾患」があります。

疾患名がついていない肩関節痛にも適応される上記の疾患要因。

問題は視覚化できない要因が多く、結果的に視覚化された損傷に疾患名が付いていると考えた方がいいと思います。

あまりにも視覚的に分からない症例が多くなると症候群に移行します。


腕と脚の違い

腕と脚の疾患には大きな違いがあります。

それは関節に常に適度な圧縮がかかっているかどうかです。

脚は「重力や体重」と「床からの反張力」で拮抗した状態を作っています。

腕は「重力や腕の重さ」に対して拮抗状態を作るものがありません。

そうなると筋肉などに頼って関節に適度な圧縮をかける必要があります。

普段から様々な動作を行っている腕と、日常生活に準じた限られた動作しかしない腕

金属疲労減少で起こる疾患を除けば、動作が限られた事による筋力低下は脚より腕に強く見られます。


肩峰に集まる熱

肩峰とは肩関節の上側にある、肩甲骨外側にある突起物の先です。

「ヒト」も「機械」もエネルギーを使い、動く事で副産物として熱が発生します。

この熱はどちらも尖ったところに集まります。

肩関節周囲だと肩峰に熱が集まります。

ヒトが機械と違うところは、身体が多くのタンパク質から構成されている事です。

肩峰に熱が集まりやすいということは、その周囲にある「腱板」「二頭筋長頭腱」「インナーマッスル」「関節包」なども熱量が上がります。

タンパク質は熱が入ると硬化します。

車のエンジン周囲に使用されているゴムチューブも経年劣化で硬化しますが、理由の1つに熱があります。

硬化した状態で無理やり動かずと亀裂が入り、最悪断裂します。

腱板断裂で来院した人の中に、片側のみ痛みがあり、両側断裂していたケースがあります。

勤務時代にも断裂はあるが痛みが無い人を確認しています。

対策が出来る事と出来ないことがありますが、腱板縫合しても再度断裂する人の理由は熱の影響です。


多様な動きにどう対応するか

肩関節は「頭を洗う動作」や「背中を掻く動作」の様に、たくさんの関節を複合的に使用し細かい動きを行います。

四十肩・五十肩は、この2つの動作が出来ることがゴールになる事が多く、この動きを獲得するには肩関節以外の関節との連動が大切です。

痛みが長期化すると、かばった動きによりこの2つの動作を行うための施術も長期化する場合があります。

痛くてかばっている動作が解消を先延ばしにすることもあるので、対策は早期的に行動することが大切になります。