ビフォーアフター⑦

ビフォーアフター⑦,イメージ

施術前の状況

患者様はもともと慢性的な腰痛をお持ちで、腰周辺に強い張り感があるものの、痛み自体は比較的軽度で長年過ごされていました。
腰のケアとしては、定期的にマッサージを受けたり、腰まわりの筋肉が硬いと指摘されたことをきっかけに毎日ストレッチを行い、また腰に優しい椅子を使用して仕事をされていました。
ところがある日、仕事中に椅子から立ち上がろうとした瞬間、腰から脚にかけて電気が走るような鋭い衝撃を感じ、その後から背筋をまっすぐ伸ばせなくなるほどの状態に。
ご自宅で2日ほど安静にし、鎮痛剤を服用して様子を見たものの、痛みはまったく引かず、不安が強まったため来院されました。

施術内容

① 状態の把握と初期アプローチ
まず、立った状態でのバランスの崩れが、今回の急性腰痛(いわゆるぎっくり腰)によるものか、それ以前からの慢性的なバランスの崩れによるものかを判断するため、腱反射を確認しながら、腰以外の部位の異常反応を調べました。

その結果、

  • 足首の左右バランスが乱れている
  • 上半身が左に傾いており、左腕に反射的な突き上げ反応がある

この2点が明らかになりました。
まずはこれらの歪みを整える施術を行いました。

② バランスの再チェックと深層筋へのアプローチ
施術後、痛みは半減し、背筋を伸ばせるようになったため、再度立位バランスをチェック。
このとき、左脚の荷重位置が股関節ではなく、大転子(太ももの付け根の外側)に偏っていることを確認。
さらに、ラセン線(身体のねじれパターン)に過剰な緊張が見られたため、これを調整。
施術後、痛みは2割程度にまで軽減し、立ち座りや歩行に支障がない状態まで回復しました。

③ 最終チェックと調整
さらに詳しく確認したところ、大転子荷重とラセン線の緊張反応がある場合は、大腰筋(腰椎から太ももにかけてつながる深層筋)が過緊張を起こしていることが多いので、実際に靴下を履く動作で可動域をチェックしました。
この動作では「痛みはないが、右脚に比べて左脚が腹部に引きつけにくい」という状態であったため、アキレス腱を使って大腰筋の攣縮を緩和する施術を行いました。

患者様のご感想

「口コミを見て受診しましたが、ここまで改善するとは思っていませんでした。明日も続けて施術をお願いして、来週の出張に間に合わせたいです。」

と、非常に前向きなお言葉をいただきました。

今後のケア

患者様はもともと慢性的な腰痛をお持ちで、日常生活の姿勢や動作の癖が根本的な原因の一つと考えられます。
そのため、今後は以下の点にご注意いただくようお願いしました。

  • 上半身が左に傾いていないかを鏡や家族にチェックしてもらう
  • スマートフォンの長時間使用は控える

これらの生活習慣の見直しによって、再発防止とさらなる改善が見込まれます。

この記事を書いた人

高橋 裕介のアバター 高橋 裕介 代表,柔道整復師,鍼灸師

資格:柔道整復師・鍼灸師・健康運動実践指導者・福祉レクリエーションワーカー・障害者スポーツ指導員
生年月日:1981年4月1日
施術経験:20年以上
2011年9月より、神戸市の六甲道にちはや鍼灸接骨院を開業致しました。

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