TFCC損傷について悩まれている方へ

こんにちは!

ちはや鍼灸接骨院の高橋です。

手首の小指側に痛みを感じたり、握力の低下に悩まれている方は、もしかするとTFCC損傷が原因かもしれません。

今回は、TFCC損傷の発生機序や症状、そして当院でのアプローチについて分かりやすくお伝えします。

この情報が少しでもお役に立てば幸いです。

目次

TFCC損傷の発生機序とは

TFCC(三角線維軟骨複合体)は、手関節の安定性とクッション性を担う重要な組織です。

この部分が損傷する主な原因は次のような動作です。

  • 手をついて転倒する
  • 手関節の過度な回内・回外運動(例: 手を振るような「バイバイ」の動作)

これらの動作によって、「三角線維軟骨複合体」を傷つけてしまいます。

TFCC損傷は、膝でいう「半月板損傷」に似ており、適切に治療しないと後遺症が残りやすい疾患です。

単なる捻挫と考えて「そのうち治るだろう」と放置すると、長期的なトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。

TFCC(三角線維軟骨複合体)とは

TFCCは、手首の尺骨末端(小指側)にある複雑な軟部組織の総称です。

具体的には、以下のような構造が含まれています。

  • 三角線維軟骨(関節円板)
    橈骨と尺骨茎状突起を繋ぎ、手関節の安定性を保ちます。
  • 尺側側副靭帯
    有鈎骨・三角骨・尺骨茎状突起を結びつけ、前腕の回内・回外運動を安定させます。また、その周囲の伸筋腱や伸筋支帯も安定させます。
  • メニスカス類似体
    関節のクッション機能を担い、外部からの衝撃を和らげます。

TFCC損傷の症状

TFCC損傷の主な症状は以下の通りです。

  1. 疼痛(痛み)
    小指側の手首に強い痛みを感じます。
  2. 運動時痛
    ズボンを履く、ドアノブを回す、フライパンを煽るなどの動作で痛みが出ます。特に、手首を小指側に曲げた状態での動作が痛みを誘発します。
  3. 圧痛
    尺骨茎状突起(小指側の手首付け根)周囲を押すと痛みが走ります。ただし、この圧痛は他の疾患でも見られるため、これだけで診断はできません。
  4. 腫脹(腫れ)
    痛みが強くても腫れが少ない場合があります。腫れが軽度だからといって軽視してはいけません。
  5. 変形・クリック感
    中等度以上の損傷になると、骨や腱がポキポキ・ゴリゴリと動くような違和感が出ることがあります。これは症状が進行しているサインなので、早めの治療が必要です。

当院でのアプローチ

TFCC損傷は、適切な治療を受けることでほとんどの場合、手術を回避できます。

当院では以下のアプローチを行っています。

  1. 関節円板のポジショニング調整
    TFCC損傷が改善しにくい原因の一つは、関節円板やメニスカス類似体の位置の乱れにあると考えています。これを手技によって整え、関節の安定性を高めます。
  2. 手根骨と橈尺関節の状態確認
    エコー検査を用いて、手関節の状態を詳しく確認します。その上で、余分なストレスを軽減するための施術を行います。
  3. クッション性の向上
    関節の安定性が向上すると、手首のクッション性も高まります。これにより、動作時の負担が軽減されます。
  4. 生活の見直しと固定サポート
    必要に応じて固定具を活用しつつ、日常生活の改善ポイントについてもアドバイスを行います。握力低下や痛みに不安を抱える方でも、少しずつ改善を目指していけるようサポートします。

最後に

TFCC損傷は、放置すると症状が悪化しやすい部位ですが、適切な施術によって改善が期待できます。

手首の痛みや違和感を感じたら、ぜひ早めにご相談ください。

以上、手首の小指側の痛みや握力低下についてのご案内でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

高橋 裕介のアバター 高橋 裕介 代表,柔道整復師,鍼灸師

資格:柔道整復師・鍼灸師・健康運動実践指導者・福祉レクリエーションワーカー・障害者スポーツ指導員
生年月日:1981年4月1日
施術経験:20年以上
2011年9月より、神戸市の六甲道にちはや鍼灸接骨院を開業致しました。

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