足根管症候群(そっこんかんしょうこうぐん)について

足根管症候群は、聞き慣れない疾患かもしれませんが、適切な鑑別診断を行うことで、症状の原因が明確になり、効果的な解消方法が見つかる疾患です。

今回は、足根管症候群の概要、原因、症状、そして当院での解消対策について分かりやすくご説明します。

目次

足根管とは?

足根管とは、脛骨内果(けいこつないか:内くるぶしの後ろ側)から踵骨(しょうこつ:かかとの骨)にかけて存在するトンネルのような構造のことを指します。

この部分は、屈筋支帯(くっきんしたい)という強い靭帯によって覆われています。

足根管内を通るもの

足根管の内部には、以下の組織が前から後ろに並んで走行しています。

  1. 後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)
  2. 長趾屈筋腱(ちょうしくっきんけん)
  3. 後脛骨動静脈(こうけいこつどうじょうみゃく)
  4. 脛骨神経(けいこつしんけい)
  5. 長母趾屈筋腱(ちょうぼしくっきんけん)

これらの組織が密集しているため、何らかの原因で圧迫や炎症が生じると、足根管症候群を引き起こします。

足根管症候群の主な原因

足根管症候群の原因として、西洋医学的には次のような疾患が挙げられます。

  • ガングリオン: 腱や関節の周囲にできるゼリー状の良性の腫瘤。
  • 距踵骨癒合症: 距骨(きょこつ)と踵骨(しょうこつ)が癒合し、正常な動きが妨げられる状態。
  • 腱鞘炎: 腱を覆う腱鞘が炎症を起こしている状態。

これらの要因により、足根管内で神経や腱が圧迫されることが足根管症候群の直接的な原因となります。

他の疾患との関連性

足根管症候群では、足根管内を走行する脛骨神経が障害を受けるため、次のような症状が見られることがあります。

  • 疼痛(痛み)
  • 放散痛: 痛みが足全体や指先まで広がる感覚。
  • しびれ感: 足裏や指先がしびれるような感覚。
  • 感覚異常: 神経支配領域での感覚鈍麻や異常な感覚。
  • 夜間痛: 夜間に痛みが増すこともあります。

また、症状の進行により歩き方が変わり、その結果として以下の疾患を併発する場合があります。

  • 足底筋膜炎: 足裏の筋膜が炎症を起こす疾患。
  • モートン病: 中足骨間の神経が圧迫されることで起こる神経障害。

これらの症状が併発する前に、早期に対策を取ることが重要です。

当院での解消対策

足根管症候群の改善には、次のようなアプローチを行います。

1. 障害神経の鑑別

まず、脛骨神経がどの部分で圧迫されているのか、あるいはどのような要因が症状を引き起こしているのかを明確にします。

2. 原因に応じた施術

ガングリオンによる神経の圧迫が原因でない限り、手術をせずに症状を改善することが可能です。

当院では、以下の施術を中心に行います。

  • 足根管周囲の減圧: 足根管内の圧迫を和らげる施術。
  • 腱・神経の滑走性向上: 圧迫された腱や神経がスムーズに動くよう調整。

3. 日常生活動作のサポート

少しでも動きが良くなれば、日常生活の動作自体がリハビリとなり、症状の改善を加速させます。

足根管症候群は改善可能です

足根管症候群にお悩みの方は、「手術が必要」と思い込んでいるケースも少なくありません。

しかし、当院の施術によって多くの方が症状を改善しています。

日常生活での痛みやしびれから解放されることで、活動的で快適な日々を取り戻すことができます。

足根管症候群でお困りの方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

高橋 裕介のアバター 高橋 裕介 代表,柔道整復師,鍼灸師

資格:柔道整復師・鍼灸師・健康運動実践指導者・福祉レクリエーションワーカー・障害者スポーツ指導員
生年月日:1981年4月1日
施術経験:20年以上
2011年9月より、神戸市の六甲道にちはや鍼灸接骨院を開業致しました。

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